パーマネント野ばら(2010)
2011年 01月 08日
ストーリー★★★☆(★3.8つ)
江口に惚れたっす!★★★★(★4つ)
原作は、西原理恵子。かなり前に原作は読破済み。
ここ数年、西原作品がやたら映画化されているが(今年も数本ある模様・・・)、正直、西原のよさを生かせている作品に出会ったことがなかった。
私はサイバラ信者ではないので、そんなに彼女の作品に惚れている口ではないが、この"パーマネント野ばら"は、女の切なさとソコハカトナイ魂の強さを感じる作品で結構好きだ。でも、ラストが非常に難しい作品。
"いけちゃんとぼく"も・・・・だったし、"女の子ものがたり"なんぞ映画化する意味すら見いだせなかったし、またも、そんな展開でしょうかね・・・・・・・、と正直、半ば捨て身で見始めたのだが、これが意外とよかった。
菅野美穂が、同じルーティンワークで埋もれてしまう、ド田舎の超平凡なバツイチの母親をすごく自然に演じていた。町のネタは、老若男女問わず、まぐわったか、ということだけ。あとは、食って寝て、パーマかけて、まぐわい話に花を咲かせ、惚れた別れたの話で盛り上がる。みーーーんなヤンキーかヤンキー予備軍しかいない町。まさに、サイバラワールド。
でも、人間なんて本来、そういうもん。まぐわうか食うか、寝るかで、毎日は回る。それ以外の俗にいう、「知性」とかどーでもいいことなんだな、ってことをしみじみ感じたりもする。
フィリピンパブのママの小池栄子も馬鹿男ばかりととことんつきあってしまう池脇千鶴も味わい深い。さらに、母親の再婚相手で別の女と暮らしているおじさんの宇崎竜童がいい感じだ。
そして、主演の菅野ちゃんの相手役が江口洋介。江口ってば、昔はモテ男風の役柄が多かったのに、"ひとつ屋根の下"を演じてから、艶っぽい演技を封印してしまったのか、ラブシーンもほとんどみたことがなかった。が、ここでは菅野ちゃんと非常にいい感じの雰囲気を醸し出していて、思わずドキッとしてしまった^^;
NHKドラマの"チェイス"のときにも、かっこいいかも!と思ったが、今回で確信。かっこいいっす!
そして、菅野ちゃんの演技は、ラストシーンを原作で知っていても、切ないなぁ、と改めて思わせるほど、苦しくて切ない。恋は苦しく、人を狂わせ、でも、「どんな恋でもないよりまし」と思わせる、麻薬よりも強い力を持っている。麻薬でみっちゃんの旦那は干からびてしまったけど、女たちはたくましく生き続けるんだな、と最後には思わせてくれる作品なのかもしれない。
それにしても、江口がかっこいい・・・。その一言に尽きる作品かも・・・^^; すみません。
というか、白衣の教師に弱いっす・・・^^; すみません。
by lifeis4989
| 2011-01-08 04:42
| 日本映画